日本人は会社設立する際に資本金を重視する傾向にあると思います。
起業希望者より資本金に関する質問が多く寄せられることも、
これを裏付けているようです。
それは、日本では資本金の額は登記されますし、その額の大きさによって
会社の信用性を評価しがちだからでしょう。
一方でアメリカでは、例えばデラウェア州においては、
資本金の額を登記する必要はありません。
また、アメリカの会社案内を見ても資本金が表記されていることは希です。
そうではなく、売上や成長率など、実績と将来性をアピールしています。
なぜ、日本では資本金を重視し、アメリカでは売上や成長率が重視される
のでしょうか?
それは、日本の商法は債権者保護を目的とし制定されたのに対し、
アメリカの会社法では投資家保護を目的としていることに起因します。
つまり日本では、会社が倒産した際に資本金の額が大きいほうが、
債権者は資金回収の可能性が高くなるので、信用性が高くなります。
逆にアメリカでは、実績と将来性が良好なほうが信用性が高くなるという
傾向があります。
結論を申し上げると、アメリカに会社設立する際に資本金を重視する必要は
ありません。それよりも、中身(ビジネスプラン)が重要ということです。