ハワイは日本人観光客が多いだけでなく、ローカルの人も日系人が多く、日本語でビジネスを行なうことも比較的可能な場所です。
さて、今回はハワイ起業をサポートし続け20年の私が、ハワイに会社設立する本当のメリット・デメリットをわかり易くお伝えします。
メリット1:日本人でも会社を設立できる
ハワイの会社設立の第一のメリットは、国籍に関係なく日本人でも簡単に会社設立ができることです。現地に住んでいる必要もありませんし、現地に登記住所さえあれば会社が設立できてしまいます。
登記住所は、現地の知人に頼むか事務所を借りてもよいのですが、代行業者に依頼すれば準備してくれます。
会社設立の手続きの容易さではデラウェア法人と比較されることがありますが、ハワイの会社設立はデラウェアと同等に容易です。
誰でも簡単に、ハワイの会社の社長になれるのです。
メリット2:ハワイの業者と取引しやすい
ハワイの業者さんも外国の会社と取引するのであれば不安もあり、取引に積極的でないという事例が多くあります。商品は卸したが入金が無い、という心配もあるでしょう。
しかし、こちらがハワイの会社であれば現地での信用力も高くなり、取引に心配が少なくなります。ハワイの業者間はそれぞれ納税者番号で管理されており、卸業者は安心して取引に応じてくれるはずです。
メリット3:ハワイと日本の両方でビジネスができる
ハワイでビジネスができると聞いただけでも驚くかもしれませんが、ハワイ法人の日本支店を登記すれば日本でもビジネスができてしまいます。日本の法律で外国法人という正式な法人格が与えられ、普通の株式会社と同等にビジネスができます。
例えば、ハワイグッズをハワイの本店で仕入れ、日本支店で販売する。または、日本支店で日本の民芸品を作り、ハワイの本店で販売・卸を行なうことなどで活用している会社があります。
メリット4:ハワイ移住の足掛かりとなる
ハワイに会社設立して、レストランや店舗を開業または買収できるような資金があれば投資家ビザを取得し移住できる可能性があります。ただし、レストランや店舗と言っても、弁当店やワゴンの店舗のような小さなものではダメで、30万ドル程度の投資額になります。
それ程資金が無いという人は、メリット3で述べた日本支店を作る方法があります。まずは日本でビジネスを開始し、そのビジネスを成功させれば、日本支店からハワイ本店へ転勤する駐在員ビザを取得できる可能性があります。
メリット5:ハワイのブランド力を利用できる
メリット3で述べた日本支店でビジネスを行なう場合、やはりハワイで設立された会社というインパクトは絶大でしよう。ハワイに関連した商品を販売したりサービスを提供したりする際に、「ハワイ発」をアピールすることもできます。
例えば、ハワイのロミロミマッサージを日本で店舗展開している会社は、このハワイのブランドを上手く利用した事例です。
メリット6:法人銀行口座が開設できる
ハワイに会社設立すれば、銀行で法人口座を開設することができます。(※)
ワイキキ地区の銀行支店であれば、どこの銀行でも日本担当の行員がいて日本語で対応してくれます。日本語ですので、その後の手続きも安心です。
※口座開設には所定の審査があります。
メリット7:法人格の維持費が安い
米国の会社設立では、デラウェアやネバダが有名ですが、実は法人格の維持費はハワイが格安です。毎年必要となるデラウェア州法人の年次報告費・フランチャイズ税は最低225ドル、ネバダ法人の年次報告費・ビジネスライセンス料で最低650ドルです。
それに比較し、ハワイの年次報告費はたったの15ドルと米国でも最低レベルです。維持費は安いに越したことはありません。
デメリット:会計に注意が必要
メリットが多いハワイの会社設立ですが、デメリットもしっかり押さえておく必要があります。それは、日本支店がある場合、米国(ハワイ)では日本の会計内容も含めて申告する必要があり、会計の作業に少々手間がかかる点です。
しかし、ハワイの会計士は慣れていますし日本語が読める(つまり日本の決算書が読める)人も多く、適切に処理をしてくれますので安心してください。
なお、日本とハワイの両方で税金が二重に課税されるのではないか、と心配するかも知れませんが、そのようなことはありません。日本で課税された税金は、原則として米国(ハワイ)では二重に課税されないことになっています。
まとめ
いかがでしたか? ハワイの会社設立は手続きが簡単ですし、活用次第では今までにない新しいビジネスを生む可能性もあります。
是非、あなたもハワイに会社設立して、ハワイの会社の社長として活躍してみませんか?