売上税（セールスタックス）とは

日本の消費税との違い

売上税（セールスタックス, Sales Tax）とは、日本の消費税のように物品やサービスの販売時に課す税です。米国の連邦ではなく州で定められたものであり、多くの州において採用されています。ここでは、売上税の基本をご理解いただくため、その概要について説明します。

なお、2016年11月時点で、アラスカ、デラウェア、モンタナ、ニューハンプシャー、オレゴンの5州は売上税がありません。

日本の消費税との主な違いは、多くの州で卸売の場合、売上税を徴収する必要がないということです。つまり、最終消費者に販売する場合にのみ、徴収が義務付けられています。

徴収が必要な範囲

売上税は州レベルの課税ですので、原則として州外に販売する場合は徴収の義務はありません。（ただし、販売する州に御社のオフィス、倉庫、従業員等が存在する場合は徴収が必要。）

それでは、消費者にとって、州外から購入したほうが得になるのではないか？という疑問が湧くかもしれませんが、消費者は州外の販売者に売上税を払わない代わりに、自州（購入した物品を消費する州）に対し原則自州のセールスタックスと同率のユーズタックス（Use Tax, 使用税）を自ら申告し納税しなければならないのです。

更に、州の中の郡や市といったローカルレベルの売上税を定める州が36州あります。これらの州では、州とローカルの売上税を合算して徴収する必要があり、同じ州内でも税率が均一でないということになります。

州によっては、特定の物品に対し軽減税率を適用または非課税となる場合があります。

例えば、ニューヨーク州では110ドル未満の洋服や靴など身に付けるものは非課税です。

税を徴収する前に必要なこと

売上税を徴収する事業者は、事前に州税務当局にセラーズ・パーミット（販売許可証）とローカルの管轄当局（通常は郡・市役所）にビジネス・ライセンスを申請し取得しておく必要があります。

なお、売上税の仕組みは各州により異なっており複雑な場合もありますので、必ず事業を開始する前に徴税当局や専門家へご確認願います。

（参考）州別売上税・税率表

税法が各州で異なるため、一概に比較はできません。
下記表は参考までとしてください。

「州レベル」＋「ローカルレベル」の合計が売上税の税率となります。
ローカルレベルの値に範囲がある場合、郡や市により税率が異なります。

引用：Sales Tax Institute
http://www.salestaxinstitute.com/resources/rates